帰省時のできごと

年末に実家の京都に帰省している時のことです。

 

新幹線は東京駅を出発し、名古屋駅に停車するところでした。

 

名古屋駅から自由席に入ってきた人のうち何人かは席に座れず、立ったまま列車の到着を待つことになりました。

 

始発東京駅からずっと通路側座席に座っていた私は、ふと窓側座席に目をやりました。

 

窓側座席には眠っている女性、そして真ん中の座席にはその女性の荷物。

 

この時点で一つの考えが頭をよぎりました。

 

「女性に荷物を降ろしてもらえば、立っている人が座れるんじゃないか?」

 

そんなことを思いながら周囲を見渡すと前方に二人組の女性を発見。

 

一人は通路側座席に座り、もう一人は側で立ちながら何やら話しています。

 

その時の私にはこんなことを話しているように聞こえました。

 

「あの荷物どけてくれたら座れるのにねw」

 

実際に言ってたかどうかは正直確信が持てないのですが、何となくそう言っているように感じたのです。

 

ヘタレで引っ込み思案な私は、このまま何もしないか、行動を起こすべきかしばらく判断できずにいました。

 

結構長い時間迷っていたように感じましたが、実際は3分程度だったと思います。私は隣の人を起こし、荷物を下げてもらうようお願いしました。そして、二人組女性の立っている方に、座ってもらうよう促しました。

 

その女性は感謝の気持ちを述べ、私の隣に座りました。

 

横でゆったりと読書を楽しむ彼女を見て、あぁちゃんと行動してよかったなと思いました。

 

しかし、少しして、ふと思いました。

 

「二人組女性の席を離してまで、席を譲るべきだったのだろうか…?」

 

彼女らにとって、「二人とも座ること>二人で話すこと」であれば良かったのですが、果たして本当にそうだったのか。(上述の二人の会話は聞き間違いだったのかもしれないし)

 

ここで、名古屋から京都までの時間を考えると40分近くかかり、その間ずっと立ちっぱなしは辛い。やはり譲って正解だったのだ、と思い直すことにしました。

 

・・・

 

と、ここまで考えて、私はつい「あぁっ!」と声をあげそうになりました。

 

それはなぜか?分からない方は少し考えてからスクロールしてください笑

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうです。席を譲る際、私が二人組女性のうち、座っている方と席を交換すればよかったのです。そうすれば、彼女らは二人で楽しくおしゃべりしながら座って過ごすことが出来たのです。

 

しかし、気づいたときには既に名古屋駅を出発して10分が経過しており、完全に機を逃してしまいました。自分の機転の利かなさに呆れつつも、まぁ人助けしたしいっか、と自己満足に浸るのでした笑 おわり